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使える!ビジネス百科シリーズ

第6回 被災地でも力を発揮したBCPとは?リスクマネジメントで不測の事態に備える!

今、知っておきたい経済&経営のお話

大地震の被災から6日で業務再開

BCP──。ここ数年、企業経営の現場では、こんな言葉がしばしば使われるようになってきています。BCPとはBusiness ContinuityPlanの頭文字を取ったもので、日本語にすると「事業継続計画」。災害や事故、事件などが発生した際に、限られた経営資源で事業を継続し、復旧への道筋をつけるための行動計画のことをいいます。
 実際、今回の東日本大震災関連の報道でも、このBCPが功を奏し、早期にビジネスを再開できた企業がいくつか紹介されました。例えば宮城県で廃油などのリサイクルを手がけていたある事業者は、津波により施設、設備の多くが使えなくなってしまいました。しかし、事前に定めておいた復旧方針や最優先業務に基づき対応。他県のリサイクル業者と連携するなどして、地震から6日目には一部業務を再開しています。いざという時、やるべきことの順番を決めていたため、途方に暮れることがなかったのです。

業務の重要性やプロセスを再確認

BCPを含むリスクマネジメントは、基本的に万一の事態への対策であるため、「手間のかかる割に報いが少ない取り組み」と思われるかもしれません。しかし、実はそうではないのです。リスクマネジメントの第一のポイントは、自社のコア業務やビジネスプロセスを再確認すること。自分の会社にとって、何が、どのような優先順位で大事なのかを知ることで、人、モノ、カネ、情報といった経営資源もより効果的に配分することができるようになるのです。つまりリスクマネジメントは、通常の業務改革にも役立つ非常に前向きな活動なのです。

経済の世界では、リスクは「不確実性」とも定義されます。不確実だから、その場の対応に任せるのか。不確実だからこそ、事前にしっかり予測し、分析しておくのか。この違いは、きっと競争力の差となって表れるでしょう。リスクマネジメント、BCPについては国もいくつかの指針やヒントを提示しており、「BCP策定のヒント」(中小企業庁のホームページからダウンロード可能)など、ストーリー仕立ての分かりやすい資料もあります。まずはできることから、将来のための備えを強化してはどうでしょうか。

法人なかま 2009年12月号掲載